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オーディオは楽し〜スピーカー買い換え編 その1


私のシステムに何やら新しい動きが出てきました。

私のオーディオ熱というのは落ち着いていると何年もお構いなしなのですが、何かのきっかけで燃え広がるのです。

今回は5.1chとの決別、部屋の模様替え、スピーカーの不調、ディナウディオとの出会いなど、様々な要因がからみました。

 

不要になった5.1ch関係のアンプやスピーカーを部屋から出して、随分と広く感じるようになった部屋でCDを聴きました。

「オーストリアン・ブラス・コネクション」。

ラッパのガンシュ氏を初めとする名手たちによって組まれた大編成ブラス・アンサンブルです。

冒頭、金管の華々しいサウンドにティンパニが加わります。

その時は結構大音量でした。

 

.....ひずんでいる.....ノイズが入る.....。

 

もちろんその時突然に気付いたわけではありません。

1年以上前から大音量時にひずみは感じていました。

ツイーターの異常です。

でも今までは自分の中で我慢をしていたというか、気付かないふりをしていたというか、現実的に「修理」とか「買い換え」を考えないようにしていました。

「まぁ、これくらいしょうがないか」と。

でも、引っ越ししたわけでもなく、ちょっと模様替えをして大掃除をした結果にできた「新しい部屋」では何か我慢できなかったのです。

ほんのわずかですが「良い環境」になったおかげで、より音楽に対する気持ちが高まったのでしょう。

久しぶりにオーディオ専門店に向かいました。

最初は修理のつもりで。

 

話を聞いてみると左右スピーカーのツイーター交換だけなら数万円でできそう。

気持ちが半ば固まりましたが、たっくさん並んでいるスピーカーを目の前にして少し聴きたくなってしまいます。

実は今の6畳程度の部屋に今のB&Wのmatrix802S3は、やや大きすぎるなと前から感じていたのです。

大音量時に低音がダブつくのです。

「実は低音がですね...」とその辺の話をした上で「ちょっと小ぶりで、しっかりと鳴るモニターはありますか?」とついつい口を滑らせてしまいます。

すると「Dynaudio Acoustics」という言葉が何のためらいもなく社長さんの口から飛び出します。

絶対間違いないと強く薦めます。

ある国産スピーカー(ペア50万以上)を指差し「相手にならない」と自信満々に語ります。

 

ディナウディオ(またはダイナオーディオ)という名前やロゴマークは雑誌などで目にしたことがありました。

でも聴くのは初めて。

周りにはウエストレイク、B&W、JBLなど、世界の名器と呼ばれているものが並んでいます。

試聴したのはディナウディオ・アコースティックスのBM15とBM15A。

ちなみに単なる「ディナウディオ」はいろんな所で扱っていていわゆる民生用、つまり仕上げとかにも気を使っているモノ、「アコースティックス」の方はスタジオ等で使うのを目的としたプロ用を前提に開発されたとか。

だから見た目は何の面白みもない真っ黒のスピーカーです。

しかし、そこから出てきた音に感動してしまいました。

安い方(パワーアンプを内蔵しない方)のBM15だと、はっきり言って今使っているB&Wの半値以下です。

でも何というキレの良さ、何というスピード感。

いかんいかん...と思いながら、気が付くと、いくらで売ってくれるのか、B&W下取りに出すといくらか、そんな話を始めています。

でも、もう一回いつも聴いているCDで確認したい。

いつも不満に思っているCD「ダイアナ・クラールのラヴシーンズ」冒頭のベースの音はどう聞こえるのか、「ショルティ/シカゴsoのマーラー第六」冒頭の「ガッガッガッガッ」はどう飛び出してくるのか。

社長さんに「今度自分のCD持ってきます」と告げ、その日はお店を出ました。

 

(2004.05.09記)