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「ラッパを聴こう」プロジェクト season 5 (2008/12/12~2008/12/19)


 【J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ】キャロル・ドーン・ラインハルト(tp)

 

女性ラッパ吹きと言えば真っ先に登場する名前でしょう。

これは私の勝手なイメージなのですが、女性のラッパ吹きはタンギングがとても軽やかできれい。

その分、腹の底から音を凝縮させて発音しているというパワー感は感じません。

この演奏も短いラッパですが、全体としてオーボエのような感じです。

音程ニュアンスは少し危ない部分もあります。

まぁでも許容範囲内、この演奏の模範的なものとしてよろしいのではないでしょうか。

 

愛知県支部長さんからのコメント

>女性ラッパ吹きと言えば真っ先に登場する名前

やはりそうだと思います。

草分け的存在ですね。

昔はソリストのC.D.ラインハルト女史とオケのS.スローター女史しか思い浮かばなかったように思います。

確か来日したときには何でもBフラット管で吹いていたような気がします。

なので、例えば少し前に放送された(N響アワーだったか?)、フンメルの映像をみると、運指が参考になったりして(笑)。

arioso

今はどうされているのでしょう。

現役?

そうだったら是非来日を望む!!

 

【フンメル:トランペット協奏曲〜第1楽章】キャロル・ドーン・ラインハルト(tp)

N響をバックにB管で吹いているそうです。

すげぇじゃん。

前項で「タンギングがきれい」と書きましたが、同時にマウスピースのプレスも柔らかい感じですね、女性は。

特に中音域から高音域へかけて、まったく圧力を感じない。

Esあたりからhigh-Bの音などEs管とかピッコロのような音色とニュアンス。

各フレーズの扱いも大変きれいで行き届いています。

コンクール上位入賞間違い無しの演奏。

 

愛知県支部長さんからのコメント

>N響をバックにB管で吹いているそうです。

>すげぇじゃん。

そうなんですよねー。

しかも、修正のあとは感じませんが、ミスなし。

トリルやグルペットなどは今風ではないかもしれませんが、かなり整った演奏と思います。

>上位入選

なるほど。

arioso

今プロオケで活躍している私の友人も大学時代ハイドンをB管で吹いていろんなオーディション受けていました。

彼もやはりかなりの軟プレスで柔らかな音です。

ラッパやホルンなどマウスピースの小さな楽器はプレス軟派・硬派の2タイプあるのでしょうか。

大阪支部長さんからのコメント

基本的に毎日拝見しておりますが、1週間ぶりの閲覧です。

この演奏と一緒か知りませんが私この演奏の映像持ってます!

緑の服を着て演奏するこの女性、、、

高校時代にN響アワーでビデオしておりました。

同じ演奏かな??

ちょっとうれしくなったのでコメントします。

愛知県支部長さんにもメールしないと、、、

ところで、また楽器欲しい病が発症し、1本また家に仲間がやってきました、、、

arioso

>緑の服を着て演奏するこの女性、、、

恐らく同じものではないでしょうか...

>1本また家に仲間がやってきました、、、

ゲゲッ、いいなぁ、ラッパは。

 

【フンメル:トランペット協奏曲〜第1楽章】ビビ・ブラック(tp)

 

全体に長めの音を使いながら美しい余韻のある音楽です。

冒頭のEs durのファンファーレ、高いよね。

この辺が現代の北欧の名手たち(男性)に比べ一歩足りない。

全体としてはアメリカオケのラッパ吹きだったらこんな吹き方するかな...特にしっかりとテヌートをしながら音符にスピード感をもたせるという独特の感じでよろしいと思います。

 

愛知県支部長さんからのコメント

>この辺が現代の北欧の名手たち(男性)に比べ一歩足りない

ブラインドで聴いても、ハルヤンネ氏やハーデンベルガー氏との差はわかってしまうだろうと思います。

Tpに限らず、女性奏者は演奏能力に“加えて”外観的な美しさが評価に影響を与えている場合が少なくないと思います。

しかし、私はアルバムのジャケットに当人の写真が無くても購入します(笑)。

arioso

まさに外見と音楽的内容は関係ないようで関係してしまう...? 関係してしまうよなぁ、私の場合。

しかしそれもしっかりとした技術的裏付けがあってのことでしょうけど。

 

【フンメル:トランペット協奏曲〜第1楽章】アリソン・バルサム(tp)

 

うまい。

今回何人か聴く同曲で一番好みです。

少し前にNHK BSでどっかのお屋敷の中で演奏してる映像作品を見たのですが、美人でもあるし、ラッパをスッと高めに構えるとおへそが見えてしまうと言った衣装...女子プロゴルファーのショット時の写真でわざわざそんな場面を使っているのをよく見ますが...で、感動いたしました。

何に感動しているんだか...別に演奏とは関係ないです。

やはり時代時代に名手が存在すると思いますが、こういった女性ラッパ奏者はこの20〜30年にスターが登場し始め、ちょうど成熟してきたところでしょうか。

ラインハルトさんの演奏は上手いのですが、現在(いま)の時代に活躍する人たちからするとやはり...。

バルサムさん...いや、アリソンちゃんの演奏はトランペットのソロとして十分その良さを発揮しており、同時に女性のしなやかさ(差別発言?)をも併せ持った、大変優秀なものであります。

 

愛知県支部長さんからのコメント

>うまい。

そうですよね!

自慢じゃないですが、ブレイクして国内盤が発売されるずっと前に輸入盤で聴いて、これはうまい!と思っていました(単なる自慢ぢゃないか)。

>トランペットのソロとして十分その良さを発揮しており、同時に女性のしなやかさ...

まさに。

繊細とも違うし、太く朗々とではないのですが、細い訳でもない。

しなやかとはぴったりですね。

ビビ・ブラック女史については、やや違った印象をもちましたが、これは深く同意であります。

arioso 

この方の将来はかな〜り期待できると思います。

トランペットという体力勝負の部分もある楽器で、どれくらいまで第一線で活躍できるか楽しみでありますし、更に経験を重ね円熟味を増していけば「女性」という文言をはずして、「世界一流のトランペッター」となるのでは...。

 

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